1961-10-13 第39回国会 衆議院 文教委員会 第5号
一国の文教を担当する国務大臣が、日本人の長所をさんざんほめたあとで、朝鮮人、アフリカ土人というように、それに対比するものとして打ち出してある以上は、それは劣等民族なり、こういうことを言ったと同じことになっておるのであります。
一国の文教を担当する国務大臣が、日本人の長所をさんざんほめたあとで、朝鮮人、アフリカ土人というように、それに対比するものとして打ち出してある以上は、それは劣等民族なり、こういうことを言ったと同じことになっておるのであります。
私が取り消し要求をしましたのは、今読まれたことではっきりいたしますが、朝鮮人やアフリカ土人という言葉を具体的に申したことは今でも恐縮に思っております。要らざることを言ったものだと思います。だからと言って、劣等民族といった概念は私にはないことはさっき申し上げましたが、長所、短所はそれぞれの民族にあると思います。
アフリカ土人は最近独立をし、朝鮮民族は残念なことに南北二つに分かれてはおりますけれども、やはり独立の気概を持って、韓国にしても北朝鮮にしても、日本から解放されてからの朝鮮は、やはり非常な民族的な努力を続けておるわけです。そこに持ってきて朝鮮人は劣等民族だなんということを政府の閣僚が、しかも数百名の教育長を前にして講演をする、こういうことになったらこれはゆゆしい問題です。
朝鮮人は劣等民族だ、アフリカ土人は劣等民族だ、こういうことを日本の政府のしかも文教の大臣が教育長の講習会で公言をしたということになれば、これは重大な問題であります。御答弁願いたい。
その結果損失をこうむるのはただに日本ばかりでなく、アフリカ土人も生活上同樣に非常に惡い影響を免れないのであります。一九三四年五月のロンドン・タイムス紙上に掲載された英領東阿地方の世論の一節にこういうふうに書いてあります。過去二年間東阿は低廉な日本品の輸入で多大の恩惠を受けおる。